ロードバイクをいじるのが好きなのだが、今回新しいパーツをアッセンブルした。イタリアンブランドで組んだので選んだパーツを見ていこう。
フレーム
DE ROSAはイタリアの名門ブランド。18歳で独立したカリスマ的ブランドだ。ロードレースのメカニックとして選手の声をききながらフレームビルダーとして圧倒的レース志向な印象のブランドである。SKはDE ROSAのはじめてのエアロロード。フェラーリをデザインしたPininfarinaとデザインしたフレームはまさにスーパーカー。DE ROSAは家族経営でブランドの伝統を受け継ぎながら、PininfarinaやCampagnolo、selleITALIAなど地元の企業との関係が深いのも特徴である。
2015年までラインナップされていた『SUPER KING』の後継機にあたり15%の軽量化、10%剛性UPを果たした。フレーム素材には60T、40T、30T、24Tという4グレードのカーボンを適材適所に配置。成型には、3Dプリントによる特別な樹脂製インナーモールドを用いた「Inner Mold Tooling」法を用いる。BBシェルにはBB86規格を採用することでシェル幅を目一杯拡幅し、ペダリング剛性を強化。下側1-1/4インチのテーパードヘッドチューブや、制動力に優れるダイレクトマウントブレーキは、デローザの長所である高速ダウンヒルやカーブでの安定感に貢献している。
販売はフレームセットにて行われ、サイズは46、48、50、52、54、56の6種類をラインアップ。最小サイズ46はトップチューブ長は503mmと、女性サイクリストを含む小柄なライダーでも乗車可能だ。
カラーはBlue Gold Glossy。初代2016から日本限定で製造されたカラーリング。
専用エアロシートポストが塗装なしであうように設計されてしまったようで、初期はきついが、使っているうちになじんできた。クランプ部分が滑りやすいという弱点があり、扇形のシートポストが下がることによって応力がかかり、フレームを割るケースが多いようでカーボンペーストをたっぷりと塗布することが好ましい。GIANTのPROPELなどもそうだったが、当時は現代のロードバイクと違いケーブルはヘッド周りで露出するものが主流でありTREKのMADONEやS-WORKSのVengeなどごく一部がフル内装。おまけにまだリムブレーキの時代、それらは専用ブレーキパーツなどでかなり異色の存在だった。この時代のエアロロードはケーブルルーティングに癖があり、メカニカルシフトを選択するとトップチューブステム周りのルーティングが一昔前のクロモリバイクのようになる。エレクトリックシフトを前提としている。このあたりがイタリアンブランド、ぎりぎりカーボンフレームを試行錯誤していた時代のものなので信仰心が試される。面倒を見てあげることで“不便を楽しむ”のが古き良き自転車だ。まぁ自転車に乗るということ自体が不便を楽しむことだと思っている。
CDJ CRACK SAVEをBB周りに2枚とMUC-OFF“MIRACLE SHINE POLISH 500ml”を施工。この状態でフレーム重量は1155g、Fフォーク重量は419gである(エアロシートポストを含まない)。
グループセット
グループセットはDE ROSAと同じイタリアのCampagnolo“SUPER RECORD EPS V4”をアッセンブル。フロント2速×リア12速の電子シフトシステム。基本的にメイドインイタリアで美しいドライブドレイン。
クランクセット
歯数は50-34Tで脚に優しい仕様。近くで見るとデッカデカに光沢があり、カーボン柄が芸術的。右クランク・チェーンリングは429.5g、左クランクは192g。
エルゴパワー
この時代のEPSまでは親指シフト。握りやすいエルゴパワーは先端が内向きに曲線を描く。SHIMANOのSTIをハの字にセッティングするのがまた流行ってきたが、そんな高校生みたいなことをする必要はない。完全に偏見というかネタだが、中学生ごろからSTIが内向きになっていき、高校生になるころには90°で内側を向いているんじゃないか。
右レバーが143.5g、左レバーが141.5gである。軽すぎておもちゃみたいである。
操作感はベーシックなパーツはガチャガチャと“自転車”という感じ、105などミドルレンジのパーツはカチカチと“機材”という感じ、ハイエンドパーツは動作と重量が軽すぎて“おもちゃ”みたいである。
やはり質感が素晴らしい。
ディレイラー
Fメカ
126.5g。プレートの一部もカーボン。惜しげなくカーボン。必殺“なんでもカーボン”。
Rメカ
236.5g。美しいがSHIMANOと違いシャドータイプではないので落車に注意。
ダイレクトマウントブレーキ
ブレーキはダイレクトマウント。カンパニョーロのDMは2グレード展開で上位モデルを選択。F 166.5g、R 165.5g。
スプロケット
11-32Tと脚に優しい仕様。画像の状態で298g。同グレードメカニカルシフトはMAX34T対応であるが、EPSはMAX32T。正直スプロケはCHORUSにしてコストカットすることも検討していたが、やはりシフトクォリティを保つためSUPER RECORDグレードをチョイス。
チェーン
SHIMANO11速コンポーネントではKMC DLCを好んで使っていたが、12速ということもあり試験的に純正をチョイス。この世代はミッシングリンク仕様のラインナップがないのでチェーンピンタイプ。扱いづらいので、次回はミッシングリンクに対応した後継種かKMCを使いたい。
その他・アクセサリ
シートポストに設置するバッテリーやくそでか充電器など、地味にかかるのがアクセサリ。ジャンクションなど基本的にケーブルの着脱はできないので断線したらおしまい。SHIMANO信者はここぞとばかりにカンパをたたくポイント。
純正チェーンキャッチャーはFメカをなぞるような形状でさすがは純正といったところ。ロゴが“CAMPY”なのもかっくいい。
左右カーボンクランクの先端には、ZEFALのCRANK ARMOR XL クランクプロテクター REDを設置して保護。
ブレーキワイヤーはNISSENのプレミアムケーブル。1セット8千円くらいの高級ケーブル。質感が好みで使っている。ケーブルをカスタムできるのはリムブレーキの数少ないアドバンテージ。利き手の都合により、左レバーが前ブレーキを引いている。
MUC-OFF“MIRACLE SHINE POLISH”施工
ボトムブラケット
回転部分の抵抗を減らすのは基本。滑らかに動くセラミックベアリングでコスパのいいWISHBONEをアッセンブル。圧入式BBはフレームに負担をかけ作業ミスのリスクも上がるため、ねじ切り式として使えるこちらをチョイス。79g。
サドル
今回はサドルを本気で選んだ。乗り心地と重量のバランスを攻めたカーボンレールモデル。はじめてのロードバイクについていたサンマルコは思い入れのあるブランド。130gでカタログ値125g±5gのちょうどギリギリを攻めるところに痺れる憧れる。今回はエアロロード黎明期 重量感のフレームに80mmハイトホイールでいかに軽量化できるかも1つのテーマだったのでこちらを選択。カーボンレールのクランプはトルクレンチ必須。
ペダル一体型左右パワーメーター
わたしはWahoo SPEEDPLAYを使っているので同ブランドの左右パワーメーターを選択。最近身体のデータを採ることにハマっており左右差を見たりできるのが面白い。
さらに言えば、例えば同じ20km巡行でも下りと平坦と上りでは必要な出力は違う。パワーメーターを使えばパワー基準でペース配分を一定にできる。
重量は左右それぞれ137gと同じ。たまたまかもしれないが好感が持てる。
ホイール・タイヤ
ホイールはCampagnoloのBORA ULTRA 80のSK専用デザインモデル。このフレームには必須のアクセサリ。高強度で少ない潤滑剤で圧倒的に低抵抗で回転するカンパのハイエンドベアリング“CULT”ベアリングはメチャクチャまわります。スペックはリムハイト80mm、重量はF 732g、R858g、計1580gとなっている。フレームとあわせて下り坂は無双である。
チューブラータイヤはVITTORIA“CORSA”。アメサイドのクラシックなデザインのタイヤでフレームとの相性がばっちり。スペック重量は275g。Continentalのタイヤが界隈では人気だがみんな使っているので、やっぱりCORSAだよね。他のブランドだとMichelinが気になる。取りまわしを考えるとクリンチャーがいいのだが、信仰心が試されるということで。リムテープで施工してある。
仏式バルブキャップはKCNC“VALVE CAPS FRENCH”。セットで千円を超えてくる…。バルブキャップはつける派です。
ヘッドユニット
ハンドル・ステム
ハンドル・ステムは3T“AERONOVA LTD STEALTH”דINTEGRA LTD”。ハンドル幅400mm、クランプ径31.8mm、ドロップ127mmで、リーチは104mmと長すぎ。素材はHMカーボン。カーボンエアロステムは110mm。
バーテープ
バーテープはLIZARD SKINSのDSP 4.6 V2を愛用している。トカゲの皮を連想させる、他にはまずない手に馴染む高いグリップ力とクッション性が魅力のバーテープブランド。4.6mmの極厚タイプを使っている。エンドキャップがボルト式で外れにくくなった。バーテとしては高額だよなぁ。
サイクルコンピュータ
サイコンはGARMIN“EDGE 1030”。GPSのルートナビ、ルートログ記録など一通りのことはできる。3.5インチフルカラー。3T純正アクセサリでステム先端に取り付けられる。
その他
エレクトリックワイヤの交換ができないEPSは断線したら一巻の終わりなので、トラスコのスパイラルチューブで保護。
コラムスペーサはカーボンのもの。EPSユニットはレックマウントのコラムスペーサで固定。
フレームやパーツには、3M スコッチの表面保護用テープ 331番を使って養生。アンチグレア塗装の部分には使えないが、グロス塗装の部分に使える、のり残りのしない保護テープ。専用品よりもコスパがよく大量に使える。キズついたら即貼り替えできる。
knogのフロントライト“BLINDER PRO BLK 900”、リアライトは“MID COBBER REAR”、セキュリティタグは“SCOUT”をシートチューブに設置。
Fライトは重量と照度のバランス、リアライトは照度とサイレンのような独特な点滅パターン、タグはiPhoneとの相性で選んでいる。
Fライトはレックマウントで設置。
チェーンオイルはボトルで大量に頂いたMuc-OffのC3セラミックチェーンルブ ドライを塗布。
総合スペック
パワーメーター一体型ペダル・ボトルケージ・サイコン・パンクルコンピュータ・前後ライト等保守装備含めない状態で車重 7.475kg。80mmハイトのエアロロードで7キロ前半に収めた。サドルの軽量化も大きく貢献しているだろう。EPSのアプリケーションはすべてイタリア語ですごくわかりにくい。信仰心が(ry
やっとSKの本気が見れそうなので、もっと走らせていきたい。